SEO対策の必要性

世の中には何かにつけて終わらせたがる人々がいます。SEO業界も例外ではありません。 「SEOオワコン」 などと見出しを付けて定期的にわいて出てくるSEO終末論。ユーザーはソーシャルメディアを利用することが増えたためgoogleの利用が少なくなったというのがその根拠らしい。 確かに別の記事では

「最近検索によく使うサービス」を聞くと、トップは「Google」33%ながら、「Twitter」31%、「Instagram」24%なども高い数字を示した。「Yahoo!」は12%に留まった。若者は、 企業・メディアの発信情報をGoogleなどで検索するより、 個人の発信情報をSNSメディアで検索し、楽しんでいる模様だ。

とあります。 引用元:若者はTwitterやInstagramで「検索」している | RBB TODAY 参考:

みうは検索といったらgoogleばかり使っていますが、検索媒体の多様化が進んでいることが分かりました。だからといって本当にソーシャルメディアの台頭に伴ってgoogleは衰退しているのでしょうか。 2016年3月にタレントのGENKINGさんが言った言葉が物議を醸しました。 「Googleは使わない、SEO対策しているから」 (正しくは「Googleは使わない、SEO対策されているから」だと思います。GoogleがSEO対策をしているわけではなくサイトの運営者がSEO対策をしているので)。 GENKINGさんは続けて言います。

「Googleで検索すると文字が出てくるし、(検索結果は)SEO対策されている。あとはスポンサー(広告)とかが上がってきて…ネットってリアルじゃない。Instagramは検索することで言葉より画像が表示される」

「一昔前ならGoogleで検索して化粧品のランキングを見ていたが、いまは見ません。結果にウソが多いのも若い子は知っている。自分が使っている化粧品が良くなくても、(ネットの)評価がいいと『ウソだな』と思う。Instagramは個人がやっているからウソがない」

参考:Googleは使わない、SEO対策しているから??Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」 GENKINGさんが言う「リアルじゃない」や「ウソ」とは何なのか。思うにGENKINGさんはgoogleの「作られている感」が嫌いなのではないかと解釈しました。しかし、人が作ったものや人の行動やその人自身もすべて作られています。作られていないものを見つけることのほうが難しいと思います。 作られているものが嫌いなら、例えば 「テレビは見ない。編集されているから。」 「化粧している女性は好きになれない。素顔じゃないから。」 「面接対策をした学生は採用しない。自分をよく見せようとしているから。」 と言うのだろうか。何かおかしさを感じますね。 参考:

GENKINGさんは1枚の写真をアップロードする際、ベストショットが撮れるまで何度も何度も写真を撮り直すらしい。 「ひどいときには800枚くらい(撮り直す)。(アップするのは)1枚の写真だけれども」 とGENKINGさんは言います。 800枚のうち一番見栄えがいい一枚だけアップする行為は作っていないのか。矛盾を感じます。 参考:

それはさておきgoogleとSEO対策は切っても切れない関係にあります。ある程度難易度が高いキーワードで上位表示されているサイトの管理人は上位表示できるようにSEO対策をしています。みうはそれが悪いとは思いません。ごく一部でコピペサイトやステマサイト、情報量が少ないサイトや詐欺まがいのサイトが上位表示されていることもありますが、そういうのは少なくなっています。googleはユーザーにとって有益なサイトが上位表示されるように日々アルゴリズムに改良を加えているからです。したがって、SEO対策とはユーザーが求めているコンテンツを作ることに近くなりつつあります。GENKINGさんはSEO対策をしているサイトはみんなウソ臭いと言っていますが誤りです。 参考:

そのほかGENKINGさんは 「Googleで検索すると文字が出てくる」 「googleにはスポンサー(広告)とかが上がってきて」 「Instagramは個人がやっているからウソがない」 と言っていますが、googleは画像検索も使えますし、Instagramにも広告が表示されますし、人気インスタグラマーに商品を使わせて宣伝をさせることも行われています。個人でもウソを付くことはあるでしょう。 googleはダメでInstagramは優れているという理由にならないと思います。 しかし、GENKINGさんが言いたいことも分かります。GENKINGさんを擁護する立場に立つと、商用サイトの管理人は自分の利益のために情報を操作していることは否定できない。例えばアフィリエイトサイトは報酬が高い広告から順番にランキングを付けることはありがちです。一方、Instagramは営利企業ですがInstagramの一般ユーザーは自分の利益のためにInstagramを利用しているわけではない。したがってInstagramの一般ユーザーは純粋に良いと思うものだけを紹介していると考えることができます。また、どこの誰が運営しているのか分からないサイトの情報よりも知っている人が投稿する情報のほうが信用できるという面もあるでしょう。また、本を探すのならアマゾン、レシピを調べるのならクックパッドなど検索媒体にはそれぞれ得意分野があります。Instagramは写真や動画をアップすることがメインのSNSなので、流行りのファッションやメイクを追うのに適しています。InstagramはモデルであるGENKINGさんの属性に合っているのでしょう。 だからといってgoogleは必要ないとまでは言えないと思います。自分から情報を取りに行く手段としてgoogleの右に出る者はいません。 例えば、風邪を引いて咳がひどいので近くのドラッグストアに出かけて風邪薬を買って飲もうと思っているとします。市販の風邪薬の中でどれがお勧めなのか。Instagramのタイムランを眺めていても自分にとって興味がある情報は流れてきますが、いくら待てども市販の風邪薬の中でどれがお勧めなのかという情報は流れて来ないと思います。「風邪を引いて咳が止まらない。お勧めの風邪薬を教えて」とInstagramに投稿することができますが、必ず満足する回答が返ってくるとは限りません。このような場合はgoogleで「咳止め 風邪薬 お勧め」で検索をかけることで、もっとも効率よく自分が知りたい情報を探すことができます。 すなわちソーシャルメディアは普段から興味がある情報を得るのに便利ですが、急に興味を持った情報を探すときはgoogleが有用です。ソーシャルメディアがgoogleに取って変わるというのは誤りで両者はうまく住み分けられていると言えるでしょう。みうはツイッターで毎日SEO対策の情報収集をしていますが、googleも毎日使っています。自分が知りたいことを直接知る方法としてgoogleがもっとも優れていると思います。 結論、SEO対策は終わらない。 参考:

 

余談

素人がよく知らないことを批判したらたちまちのうちにその道の専門家にやり込められることが往々にしてあります。また、みうは反論が好きで趣味で反論についての本を何冊も読んでいます。世間で話題の「Googleは使わない、SEO対策しているから」という記事を華麗に論破することでSEO対策の必要性を説くことを思い付きました。この言葉は面白く突っ込みどころが多いですね。論破のしがいがありました。我ながらいい出来であります。

後日談

この記事はぜんぜんバズりませんでした。SEO対策のノウハウは何も書いてませんが、読み応えのある記事を書いたつもりでした。しかしユーザーはSEO対策のノウハウを求めていたのでバズらなかったと考えました。でもそれを言ったら「Googleは使わない、SEO対策しているから」の記事もぜんぜんSEO対策のノウハウ的なことは書かれていない。なぜ「Googleは使わない、SEO対策しているから」はバズったのだろうか。 芸能人が発言したから? でもGENKINGはあまり有名ではないですよね。みうはGENKINGなんて知らない。 「Googleは使わない、SEO対策しているから」の記事がバズった別の理由を考えてみました。タイトルが面白く突っ込みどころが多いことがバズった大きな理由だと考えました。しかし、突っ込みどころが多いからといって、突っ込んでもバズらないというわけか。 しかし、ナイルというSEO会社が「Googleは使わない、SEO対策しているから」の言及記事を書いていますが、こちらの記事はバズっています。

参考:GENKINGさん「Googleは使わない」発言から考える、プラットフォーム分散時代のSEO ++ SEO HACKS公式ブログ
みうが書いた記事とナイルが書いた記事はどっちも大差ないように見えますが、反響が違う。この差は何なのか。ブランド力の差か? バズらせるというのは奥が深いですね。