一言で「リンク」といっても4つのタイプがあります。
リンクには
・サイト内のドメインと同じ「内部リンク」とサイト内のドメインとは異なる「外部リンク」
・そのページからリンクを発する「発リンク」と他のページからリンクを受ける「被リンク」
があります。これらを掛け合わせることで
1.外部リンク&被リンク
2.内部リンク&被リンク
3.外部リンク&発リンク
4.内部リンク&発リンク
の4つのタイプにリンクを分類することができます。
巷でよく話題に上がる「被リンクが付くと検索順位が上がる」と言われている被リンクは、1.のリンクを指して言われていますが、近年2.3.4.のタイプのリンクの影響力が大きくなっています。ここでは4つのタイプのリンクの特徴とSEO効果について説明します。
1.外部リンク&被リンク
「1.外部リンク&被リンク」は姉妹サイトSEO対策に効く!被リンク最新事情に移動しました。
2.内部リンク&被リンク
たった1ページのペラページでは順位は上がらない。だからといってページ数は多ければ多いほど良いと思っていませんか。
※ここでは「ページ数の多さ=内部リンクの多さ」という前提で話をします。トップページが上位表示したいページで、サイト内のすべてのページからトップページへ内部リンクしている状態をイメージしていただければ結構です。
一昔前の内部リンクといったら安全なリンク、無害なリンクという認識がありましたが、今はアルゴリズムが変わっています。ページ数(内部リンク)を増やしても必ずしもプラスになるわけではないんですね。やたらページ数(内部リンク)が多いサイトよりも1つ1つのページを作りこんでいるサイトがgoogleで評価されるようになっています。
ページ数を増やせば増やすほどgoogleの評価が厳しくなります。分かりやすく説明すると、例えば「10ページしかないサイトだったら1ページ当たり100字書けば評価しますよ。だけど100ページあるサイトは1ページ当たり1000字書かないと評価しませんよ。」という具合です。ページ数を増やすのならコンテンツの質が伴わなければプラスに働かないと考えています。サイト内に低品質なページがたくさん含まれているとそれが足かせになって順位が上がらず逆に順位が下がることもあります。
現実にページ数の多いサイトほどgoogleから「価値のないコンテンツ」と言われてペナルティを受けることがあります。何が価値のないコンテンツなのかよく分かりませんが、ただ一つだけ言えることはページ数を増やせば増やすほど「価値のないコンテンツ」のペナルティを受けやすい。ページ数が多いサイトほどgoogleのチェックが厳しくなります。
参考:
同一サイト内に「Googleから評価が低い記事」が多いとマイナスになるということは理解されてると思うけど大規模サイトになると「Googleから評価が高い記事」が多くないとうまくいかない。もっというと「Googleから評価が高くない」レベルの記事が多いだけで結構キツい。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2016年1月23日
対策はキーワードに沿った関連性が高い記事を書くのはもちろん、テキスト量が少ないページはテキスト量を増やしたり、時間が経ったら更新することが有効です。また、関連性が低いページからは直接リンクせずにワンクッションおいてリンクします。
例えば、トップページを「SEO対策」で上位表示したい。内部ページAは「SEO対策の基本」 、内部ページBは「吉野家の牛丼はうまい」という記事があるとします。ページB⇒ページA⇒トップページの順番で内部リンクします。SEO対策とは無関係のページBからトップページへ直接リンクしないことがポイントです。
しかし、通常トップページはサイト内のすべてのページから内部リンクを受けています。ワンクッションおいて内部リンクをするのは難しいですね。ページ数が多くテーマが多岐にわたるサイトは下位ページを上位表示するように仕向けるほうがいいでしょう。
アクセスが流れない内部リンクはマイナス
内部リンクはたくさん付ければ付けるほど良いというわけではなくなっています。アクセスが流れない内部リンクを付けると順位が下がります。アクセスが流れない内部リンクは切るか、アクセスがないページは削除するかしたほうがいいでしょう。
参考:
「意味のある内部リンク」をはりめぐらせましょう。意味のある内部リンクとは、「そうそう、ちょうど良かった」と執事のようにさりげなく先回りして必要な場所に必要なリンクを張ることです。
なんでもかんでも内部リンクを張っても無意味です~(*‘∀‘) https://t.co/kM2z0Bkfl7
— クロネ@趣味ブロガー (@kurone43) 2018年1月1日
個別ページあげようと思って、上げたいページへの内部リンク増やすと、そのページが下がって別のページが上がって来ちゃうやつの調整がめちゃくちゃ難しい・・・ #というか謎
— さけ茶 (@sitotukuruyo) 2016年10月10日
なにかが過剰になって、あげたいページがフィルタリンクされてる感じだわ
— さけ茶 (@sitotukuruyo) 2016年10月10日
上位表示されている下位ページには必ずパンくずリストが付いている
上位表示されている下位ページには共通した特徴があります。必ずパンくずリストが付いています。ポイントはパンくずリストのアンカーテキストには必ずキーワードを入れること。そして、パンくずリストは同じテーマのページをつなぐことでSEOが強化されます。
なお、ここではパンくずリストを取り上げましたが、カテゴリーやタグについても同じことが言えます。パンくずリストもカテゴリーもタグも内部リンクを通して同じテーマのページ同士を結びつけてください。
注意点は1ページあたりのパンくずリスト(カテゴリー・タグ)は1~3に抑えること。パンくずリストを乱発してページ数を水増しするとペナルティを受けます。
参考:
タギング/サイト内検索結果ページは SEO に有効な手法なのか ? 歴史と背景 ::SEM R (#SEMR)
参考:
【内部SEO対策】サイトの内部リンクはますます重要性が高まっている | SEO対策に「アクセス中古ドメイン」
タグよりもカテゴリーを付けたほうがSEO効果が高い。その理由はカテゴリーを付けるとパンくずリストも一緒に付いてくるからという話が書いてありました。それは気づきませんでした。
最近では特にトップページよりも下位ページのほうが上位表示されていることが多いですよね。「SEO対策」でも「SEO」でも下位ページばかり上位表示されています。ページ数が多いサイトはサイト内にgoogleの評価が高いページと評価が低いページが混在していますが、上位表示されている下位ページは高品質なページからだけ内部リンクを受けていると考えています。低品質なページからは直接リンクされていない。上位表示されている下位ページは、googleに好かれる絶妙なリンクビルディングができていると考えています。
参考:
以前ならビッグキーワードでの上位表示はTOPページと決まっていたのですが、最近は下層ページでもTOPページとなんら変わりなく上位表示することが可能になりました。このことって、つまりGoogleがサイト全体を評価するようになったということなんです。すでにそうなんですが、下層ページにコンテンツを貯め込むサイトはこれからますます強くなりますよ!
引用元:これだけ変わった!検索上位ページの傾向 | 供養関連企業のSEO対策なら“葬儀社・仏壇店・石材店のためのSEO”
参考:
パンくずリストやカテゴリーの効用、コツ – Togetter
総合サイト VS 専門サイト どっちが強い?
「基礎化粧品の専門サイト」と「美容総合サイトの中の基礎化粧品のページ」が「基礎化粧品」で上位表示を競ったらどちらが勝つと思いますか。
まあ、結論はケースバイケースだと思いますが、「基礎化粧品」に関するコンテンツの充実度が互角で、外部の被リンクのSEO効果も同じだったら「美容総合サイトの中の基礎化粧品のページ」のほうが勝つと思います。なぜなら「基礎化粧品」以外の他のページからの評価も加わるからです。すなわち上位表示するのに時間対効果が高いのが専門サイトで時間はかかっても最終的により上位表示されるのが総合サイトの下位ページだと考えています。やっぱりコンテンツが充実している総合サイトの下位ページは強いです。
しかし、みうは「SEO対策」でこのページを上位表示させたいと思っていますが、そのために今から「ブログの作り方」や「アクセス解析の使い方」など「SEO対策」とは関係ないページを作ろうとは思いません。「SEO対策」とは関係ないページを作る時間があるのならその時間でよりSEO対策についてより広く深く掘り下げたコンテンツを作ることに時間をかけます。専門分野に特化することでも上位表示は可能だからです。
内部リンクの合成理論
名前は忘れましたが昔、武器を合成して強くするフリーゲームで遊んだことがあります。「弱い武器」同士を合成すると「少し強い武器」が出来上がります。しかし「強い武器」と「弱い武器」を合成すると「少し強い武器」が出来上がるんですね。どうすれば「より強い武器」を合成することができるのか。「弱い武器」を4つ入手したら2組みで合成させて「少し強い武器」を2つ作ります。「少し強い武器」同士で合成させると「強い武器」になります。こういうやり方で「強い武器」をもう1つ作って、「強い武器」同士で合成すると「より強い武器」が出来上がります。
これってそのまま内部リンクに当てはまるような気がします。例えば、100ページから直接上位表示を狙うページへリンクするよりも、100ページを10ページと90ページに分けて、90ページから10ページへリンクして、10ページから上位表示を狙うページへリンクするほうが効果的ではないかと。直接リンクするのではなくワンクッション挟んでリンクしていくのがポイントです。みうはこのリンクビルディングを「内部リンクの合成理論」と名付けました。
その昔、効果的な被リンクの付け方に「ワンクッションリンク」とか「ピラミッドリンク」というリンクの仕方が流行ったことがあります。上位表示を狙っているページにリンクしているページに被リンクを付けるという手法ですが、内部リンクにこそワンクッションリンクが効果的です。内部リンクの合成理論はパンくずリストやタグ、カテゴリーを活用することで実現できます。順位が伸び悩んだら内部リンクの合成理論をぜひ実践してみてください。
3.外部リンク&発リンク
外部へ発リンクすることはSEO効果があることはご存知ですか。
自分の記事を補強するようなページやさらに一歩進んだ内容を持つページ、あるいは異なる見解を持つページへ発リンクすることは、コンテンツに広がりを持たせることになるためユーザーにとって利益になります。そのためそれらのページへ発リンクすることは自ページのランキングを押し上げる効果があります。発リンクは付けた直後はすぐには効きません。1か月ほどしてジワジワ効いてきます。
もっと露骨にSEOの効果を狙って発リンクすることを考えると、上位表示したいキーワードですでに上位表示しているページに発リンクすると加点が大きいと感じています。
テクニカルな話になりますが、ページごとに発リンク先を変えることでSEO効果が高まります。発リンク先は同じドメインであってもそのつど別のページに発リンクするのならSEO効果があります。逆に常に特定の外部ページへ発リンクしてもSEO効果は限定されます。
発リンクすると他サイトへアクセスが流れますが、自サイトに魅力があればユーザーは必ず戻って来るので気にする必要はないでしょう。発リンクしたほうが順位が上がるのでガンガン発リンクしたほうがいいですね。
参考:
他サイトにリンクで、なんと自サイト順位上昇/実験で発リンク効果証明、米研究チーム
サイト内から常に特定の外部ページへ発リンクすることはマイナス
昔、100%ドメイン分散かつ同一IPで100つの無料ブログサービスを運営していたことがあります。しばらくしたらすべてのブログがインデックス削除されました。なぜか。ユーザーは被リンクを得るために100つすべてのブログから常に特定のページへ発リンクしていたからです。
ここから言えることは、2つか3つとかなら問題ありませんが、サイト内の多数のページの本文から常に特定の外部ページへ発リンクすることはマイナスになります。不自然な発リンクだからです。ただし、サイドバーから発リンクするのはセーフです。記事の部分からいつも同じ外部ページへ発リンクするのがマイナスです。
特定のドメインのそれぞれ異なるページへ常に発リンクするのはセーフです。その根拠はtogetterの評価は高いからです。togetterはtwitterのそれぞれ異なるページに常に発リンクしています。
アフィリエイトリンクにはnofollowを付けたほうがいい
経験上アフィリエイトサイトに被リンクを付けると飛びやすいことが分かっています。アフィリエイトタグがマイナスに働いていると考えています。対策としてアフィリエイトリンクにnofollowを付けると良いようです。
「アフィリエイトリンクにはnofollowを付けるべきですか?」という質問にgoogleのジョン・ミューラーが「付けたほうがいい」に明言しています。
参考:
アフィリエイトリンクはnofollowが必須!? | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
4.内部リンク&発リンク
最近の傾向として発リンクだらけのページが上位表示されています。
例えば「猫」で検索して、1位はウィキペディアですが、2位以降は発リンクだらけのページが上位表示されています。googleは発リンク先のコンテンツを評価対象に加えているんですね。
発リンクだらけのページを上位表示させたい場合に、いくつか条件があります。
テキストがない発リンクだらけのページを上位表示させるためには内部リンク限定でリンク先にコンテンツがあることが条件です。外部の発リンクだらけのページは上位表示されません。外部の発リンクを効かせるためには長文記事とセットでないとSEO効果が出ません。
すべてのページからすべてのページへ満遍なく発リンクすることはお勧めできません。今は発リンクでペナルティを受けることがあるからです。常に同じ発リンクの組み合わせであることがペナルティのトリガーになっていると思います。サイドバーやフッターの発リンクは共有部分なのでSEO効果は低いかわりに常に同じ発リンクの組み合わせでも問題ありません。
発リンクの成功例として、yahoo知恵袋を挙げることができます。それなりに需要はあるけど難易度が高くないキーワードではyahoo知恵袋が目に付きます。例えば、「親 スマホ 買ってくれない」でyahoo知恵袋が1位、2位独占しています。
みうはyahoo知恵袋の強さは、フッターの発リンクにあると考えています。 「親 スマホ 買ってくれない」で1位のyahoo知恵袋のフッターです。
似たようなQ&Aへたくさん発リンクしています。それが効いています。
先ほどフッターの発リンクはSEO効果は低いと言いましたが、yahoo知恵袋のフッターはそのつど発リンクの組み合わせが異なるので、フッターではあっても共有部分ではないんですね。
参考:
内部リンクを張り巡らせることがSEO対策になる – Togetter
内部リンクはキーワードを含めて発リンクするとSEO効果抜群です。しかし、やりすぎると逆効果になります。
例えば、全国の賃貸物件を扱うサイトのサイドバーから全国都道府県の賃貸物件の紹介ページに発リンクする際に「東京の賃貸物件」「大阪の賃貸物件」「長崎の賃貸物件」で発リンクすると、「賃貸物件」を含んだ発リンクが多くなりすぎます(都道府県は全部で47あるので47つの「賃貸物件」を含んだ発リンクをすることになります)。この場合は都道府県名だけで発リンクするのが正解になります。
キーワードを含んだ発リンク数はどれくらい許容されるのかはケースバイケースだと思いますが、目安としてはキーワードを含んだ発リンクは1ページ当たり10リンク以内だったらセーフだと思います。
関連性が高いページ同士はリンクする
関連性が高いページ同士を内部リンクを通してつなげると順位が上がりやすくなります。文中からリンクしてもいいですし、記事下に【関連記事】と題してまとめてリンクしてもSEO効果はあります。
目次にもSEO効果がある
内部リンクの一種に「目次(ページ内ジャンプ)」があります。目次とはリンクをクリックすると同じページ内の別の場所に移動するリンクです。目次もSEO効果があります。目次のアンカーテキストにキーワードを含めることがポイントです。これもやりすぎると逆効果になります。
目次を使うことでスニペットの中にリンクを出すことができます。H2タグで囲んだ見出しにページ内リンクを飛ばす(目次を設定する)と、スニペット(検索結果タイトル下の説明文)の中にリンクが出てきます。SEO効果があると思われます。ぜひやったほうがいいでしょう。
みうは以前は手動で目次を設定していました。手動で目次を付けるのはメンドーなので、ある日、目次をバッサリ削除したことがあります。目次を削除したあと順位が下がりました。確かに目次はSEO効果があることが確認できました。目次は設置したほうがいいでしょう。
参考:
目次の効用(SEO効果もあり) – Togetter
発リンクの注意点
・キーワードを含んだ発リンクは効果的ですが、やりすぎると逆効果になります。
・リンク切れは修正してください。リンク切れを放置したままにしておくとそのページの評価ひいてはサイト全体の評価が下がります。